はじめに|そのリンク設定、設計されていますか?
「リンクを貼るとき、何も考えずに“新しいタブで開く”にしていませんか?」
「内部リンクにも“nofollow”をつけてしまっていませんか?」
リンク設定は、単なる操作ではなく、設計思想の選択です。
リンクは、ユーザーを導く「道」であり、検索エンジンに構造を伝える「設計の言語」。
本記事では、リンクの開き方(target)と評価の渡し方(rel属性)に込めるべき意味を、
SEO・UX・設計思想の視点から丁寧に紐解きます。
1. リンクは「構造」に意味を与える設計要素
リンクは、単なる案内ではありません。
それは、情報同士の関係性を構造として表現する設計要素です。
たとえば、以下のようなリンクを文中に設置したとします:
▸ 裏側に宿る設計思想 — 内部リンクという価値の巡り
このリンクが内部か外部か、タブで開くか、nofollowをつけるか──
その設定ひとつで、ユーザーの行動も、Googleの解釈も変わるのです。
2. 「新しいタブで開く」設定の設計的判断
✔ target="_blank"
とは?
リンク先を別タブで開く設定。WordPressでは「新しいタブで開く」にチェックを入れることで実装されます。
✔ 使用すべきケース
ケース | 理由 |
---|---|
外部リンク(他サイト) | 自サイトからの離脱を防ぐ |
SNS・PDF・外部資料 | 元ページに戻りやすくするため |
長文記事の途中 | 読書の流れを崩さず補足情報を提示 |
✖ 避けるべきケース
- 内部リンクには基本不要
- タブが増えすぎるとUXが悪化
- ページ遷移の流れが必要な場合は同一タブでの移動が望ましい
3. 「nofollow」属性の設計的判断
✔ rel="nofollow"
とは?
HTMLで以下のように指定される属性です:
<a href="https://example.com" rel="nofollow">リンクテキスト</a>
これは、検索エンジンに対して「このリンク先は推薦していない」「評価を渡したくない」と伝える設計的意思表示です。
✔ 使用すべきケース
ケース | 理由 |
---|---|
広告・アフィリエイト | 金銭目的のリンクと区別するため |
信頼できない外部サイト | 評価を渡したくない場合 |
コメント欄のURL | スパム対策として有効 |
✖ 内部リンクへの使用はNG
自社サイト内のページにnofollow
をつけると、クローラビリティが低下し、SEOに悪影響です。
サイト構造を伝えるチャンスを自ら手放すことになります。
4. 判断基準表|リンク設定の設計ルール
リンクの種類 | 新しいタブ | nofollow |
---|---|---|
内部リンク(自社) | ✖ | ✖ |
外部リンク(信頼あり) | ✔ | ✖ |
外部リンク(信頼不明) | ✔ | ✔ |
アフィリエイト・PR | ✔ | ✔ |
PDF・外部ツール | ✔ | ✖ |
5. よくある誤解とその危険性
✖ すべてのリンクを「新しいタブ」で開くのは便利?
→ 実はUX悪化の原因。タブが増えすぎてユーザーが迷子になります。
✖ nofollowをつければSEO対策になる?
→ 逆効果になることも。必要なページの評価や構造情報がGoogleに届かなくなる可能性があります。
6. 設計思想としてのリンク|渡邉国生の視点
私たちが目指すのは、「裏側に宿る設計思想」。
つまり、ユーザーが気づかないレベルで、情報の構造・意味・導線が美しく設計されている状態です。
リンクもその一部です。
- 文中に溶け込む自然なリンクには、新しいタブは不要
- 内部リンクには
nofollow
をつけない - 読者の行動心理に合わせて、「開き方」と「評価の渡し方」を緻密に調整する
設計とは、「目に見えない選択の積み重ね」です。
✔ チェックリスト|リンク設定の最終確認
- このリンクは外部か?内部か?
- 読者はどんな気持ちでクリックするか?
- 離脱してもいいリンクか?戻ってきてほしいか?
nofollow
はSEO上適切か?- このリンクは「設計されている」か?
まとめ|リンクは“思想の反映”である
リンク1つにすら、「意味を与える」ことこそが設計です。
どう貼るか、どんな属性をつけるかによって、
読者の体験も、検索エンジンの理解も、未来の評価も変わります。
内部リンクも、ただの案内ではありません。
設計されたリンクこそが、価値の巡りを生むのです。
ご相談ください|設計思想に基づくリンク設計を支援します
株式会社 一針一歩では、WordPressを基盤とした:
- 内部リンク設計の最適化
- nofollowやタブ設定の見直し
- UXとSEOを両立する構造設計
を支援しています。
設計思想に寄り添い、価値あるサイト構造を共に築いていきましょう。