1. はじめに

構造化データ(JSON-LD)は、検索エンジンにページの意味や役割を明確に伝えるための重要な設計情報です。これにより、検索結果でのリッチリザルト表示や、企業の信頼性向上が期待できます。

例えば、ブログ記事やFAQ、商品ページなどでは、リッチリザルトが表示され、SEO効果を高めるために積極的に活用されています。しかし、「カテゴリーページ」や「タグページ」などのアーカイブページに関しては、活用するべきかどうか悩む方も多いのではないでしょうか?

結論から言うと、カテゴリーページにも構造化データは入れるべきです。その理由と、実際にどのようにWordPressで実装するかについて、この記事で詳しく解説します。

2. カテゴリーページは「リッチリザルト対象外」

まず、現在Googleが公式にリッチリザルトに対応している構造化データタイプは以下のようなものです:

  • BlogPosting(ブログ記事)
  • NewsArticle(ニュース記事)
  • Product(商品)
  • FAQPage(よくある質問ページ)
  • Recipe(レシピ)など

一方、カテゴリーページやタグページは現時点ではリッチリザルトの対象外です。つまり、構造化データを追加しても、検索結果にリッチ表示されることはありません。しかし、それでも構造化データを入れることには大きな意味があります。

3. それでも構造化データを入れるべき3つの理由

1. ページの意味を検索エンジンに伝えられる

カテゴリーページは、複数の記事をまとめた一覧ページです。ここに構造化データを追加し、@type: CollectionPage を指定することで、Googleに「これは記事一覧ページです」と明確に伝えることができます。これにより、ページの意味を正確に伝えられるようになります。

ビジネス視点では、SEOにおける「意味の明確化」は企業の信頼性を高め、検索エンジンによる評価を向上させます。これが、競争優位性を生み出す一歩となります。

2. サイト全体の構造的整合性が高まる

もし記事ページだけに構造化データがあり、カテゴリーページには何もない状態では、サイト全体の構造が不完全な印象を与えます。「一覧ページ」と「詳細ページ」の役割を明確に分けて設計することで、Googleのクロール効率を改善し、サイト評価にも良い影響を与えます。

経営者視点では、サイトの整合性がビジネスの成長を支える基盤であり、信頼性向上に直結する設計となります。

3. 将来的なGoogleアップデートに備えられる

Googleは定期的にリッチリザルトの対象範囲を拡張しています。カテゴリーページが将来的にリッチリザルト対象となる可能性も十分にあります。そのため、今のうちから正しい構造化データを施しておくことは、将来に備える賢い施策です。

経営者視点では、常に先を見越して施策を講じることが、競争力を高める戦略的投資となります。

4. WordPressでの実装方法(カスタム構造化)

WordPressでは、以下のコードをfunctions.phpに追加することで、カテゴリーページに自動で構造化データを出力できます。

コード例:@type: CollectionPage を出力

function add_category_jsonld() {
if ( is_category() ) {
$cat_name = single_cat_title('', false);
$cat_desc = category_description() ?: '';
$cat_url = get_category_link( get_queried_object_id() );

echo '<script type="application/ld+json">' . wp_json_encode([
"@context" => "https://schema.org",
"@type" => "CollectionPage",
"name" => $cat_name,
"description" => $cat_desc,
"url" => $cat_url
], JSON_UNESCAPED_UNICODE | JSON_UNESCAPED_SLASHES | JSON_PRETTY_PRINT) . '</script>';
}
}
add_action( 'wp_head', 'add_category_jsonld' );

解説

  • @type: CollectionPage: 一覧ページであることを示す
  • name: カテゴリー名
  • description: カテゴリーの説明(管理画面で設定可)
  • url: カテゴリーページのURL

これにより、カテゴリーページに構造化データが自動で追加され、SEO効果を高めることができます。また、is_tag()is_tax() を使えば、タグページやカスタムタクソノミーにも応用可能です。

5. 補足:他のページとの優先順位は?

以下の表で、構造化データの対応状況を確認してみましょう。

ページタイプリッチリザルト対応優先度使用する構造化データ
投稿記事(ブログ)✔ 対応★★★★★BlogPosting
NEWS記事✔ 対応★★★★★NewsArticle
FAQページ✔ 対応★★★★★FAQPage
カテゴリーページ✖ 非対応(現時点)★★☆☆☆CollectionPage
タグページ✖ 非対応(同上)★☆☆☆☆CollectionPage

まとめ

現時点では、カテゴリーページはリッチリザルトの対象外ですが、「意味づけ」や「整合性」、そして「将来性」の観点から構造化データを追加しておくべきです。WordPressでは簡単なコードで自動出力が可能なので、すぐにでも実装を開始しましょう。

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