はじめに
「検索順位が伸びない…」「記事の信頼性をもっと高めたい」
そんな悩みを持つWeb担当者の方へ。
近年のSEOでは、“誰が書いたか”が検索評価に影響する時代になっています。Googleが推奨する「E-E-A-T(経験・専門性・権威性・信頼性)」の考え方では、コンテンツの質だけでなく、その情報源である著者の信頼性が重視されます。
特にWordPressで運営するWebサイトでは、「著者アーカイブページ」の設計が、SEOとユーザー信頼の両面で重要な役割を果たします。
この記事では、SEOとUXを両立させた著者アーカイブの設計・実装・構造化データ対応まで、完全ガイドとして解説します。
1. 著者アーカイブとは?
1-1. 基本的な役割
著者アーカイブページは、「特定の著者が執筆した記事を一覧表示するページ」です。WordPressでは通常、author.php
テンプレートがこの役割を担います。
1-2. なぜ重要なのか?
単なる記事一覧ではなく、著者の専門性・経歴・顔写真・SNS情報などを掲載することで、ユーザーに“誰が書いているか”を伝えることができます。これにより、信頼感が生まれ、サイト全体の価値向上につながります。
2. SEOにおける著者アーカイブの重要性
2-1. E-E-A-Tとの関係
著者アーカイブを充実させることで、Googleに以下の要素を明確に伝えられます:
要素 | 内容 |
---|---|
Experience(経験) | 実体験や実績を示す |
Expertise(専門性) | 専門的な肩書きや学歴など |
Authoritativeness(権威性) | 業界での実績や評価 |
Trustworthiness(信頼性) | 透明性のある情報源としての信頼 |
詳しくは ▶ E-E-A-T設計でつくるSEOに強いWordPressサイトをご覧ください。
2-2. Discoverや推薦システムへの影響
Google Discoverなどの推薦型アルゴリズムでは、「誰が継続的に価値ある情報を発信しているか」が評価されます。著者アーカイブが充実していると、推薦される可能性が高まります。
2-3. ユーザーエンゲージメントの向上
著者の顔や経歴が見えることで、ユーザーは記事への信頼度を高め、リピート率やシェア率の向上につながります。
3. WordPressでの著者アーカイブ設計ポイント
3-1. プロフィールの充実
- 実名表示:ニックネームではなく実名を推奨
- 肩書き・専門分野:具体的な職業や専門領域を明示
- 顔写真の掲載:信頼感アップに寄与
- 経歴・実績紹介:学歴・職歴・著書・受賞歴など
- SNSリンク・ポートフォリオ:外部プロフィールと連携
ポイント:ユーザーが著者を理解し、安心して情報を受け取れるように構成しましょう。
3-2. 投稿記事一覧の工夫
- 最新順表示
- ページネーション対応
- カテゴリー・タグフィルター(応用)
3-3. レスポンシブ対応・デザイン
- スマホ・タブレットでも見やすいレイアウト
- プロフィールと記事一覧のバランス
- スクロールしやすいUI設計
4. 構造化データ(JSON-LD)で著者情報をマークアップ
4-1. なぜ必要か?
構造化データはGoogleに「これは著者情報です」と明確に伝える手段。検索結果での著者表示やリッチリザルト表示が期待できます。
4-2. JSON-LDの例(コメント付き)
{
"@context": "https://schema.org",
"@type": "Person", // 著者は人物として定義
"name": "渡邉 国生", // 著者名
"url": "https://example.com/author/watanabe", // 著者ページURL
"image": "https://example.com/images/watanabe.jpg", // 顔写真
"sameAs": [ // SNSリンク
"https://twitter.com/watanabe",
"https://www.linkedin.com/in/watanabe"
],
"jobTitle": "SEOエンジニア", // 職業
"worksFor": {
"@type": "Organization",
"name": "株式会社一針一歩",
"url": "https://isshin-ippo.co.jp"
}
}
4-3. WordPressでの自動出力
- Yoast SEO や Rank Math などのプラグインで自動生成可能
- カスタムテーマでは
author.php
に直接埋め込みも可能
5. 実装方法とおすすめプラグイン
5-1. テンプレート編集
author.php
を作成・編集し、プロフィールと投稿一覧をカスタマイズ
5-2. プロフィール管理プラグイン
- User Profile Picture
- WP User Avatar
- Simple Author Box
5-3. SEO構造化データ対応プラグイン
- Yoast SEO
- Rank Math SEO
6. よくある質問(FAQ)
Q1. 複数の著者がいる場合は?
→ 各著者にプロフィールページを用意し、投稿から適切に誘導しましょう。
Q2. 匿名で書く場合は?
→ 匿名でも可能ですが、SEO効果は限定的。法人名やペンネームを活用する方法もあります。
Q3. プロフィールはどこまで詳しく?
→ ユーザーが著者を信用できるレベルで十分。無理に長くする必要はありません。
チェックリスト:著者アーカイブ設計の確認項目
- 実名・顔写真・肩書きが掲載されている
- 投稿一覧が見やすく整理されている
- 構造化データが正しく設定されている
- スマホでも快適に閲覧できる
- SNSや外部プロフィールと連携している
まとめ
著者アーカイブページは、SEO評価の向上だけで
なく、訪問者の信頼を築くうえで欠かせない重要な役割を担っています。
「誰が書いているのか」が明確になれば、ユーザーは安心して情報を受け取り、サイト全体の価値も高まります。
WordPressでの著者アーカイブ設計は奥が深く、専門的なノウハウが求められます。
もし「自社サイトの著者ページをもっと強化したい」「SEOに強い構造化データをしっかり実装したい」とお考えでしたら、ぜひ一度ご相談ください。